コレジャナイ

前にも何度か書いたと思うけど、木村拓哉キライなのね。

最初は好きだった。『世にも奇妙な物語』だったかな、職場で誰とも打ち解けない寡黙な青年(訛りのキツさを気にしていたんだけど)を演じた時、単純に凄く上手いなって思った。それから暫くして『その時ハートは盗まれた』で爽やかな高校生を演じているのを見て、「えっあの役と同じ人?やっぱ上手い!」と思った。その時に木村拓哉という名前を知って、SMAPというのを知った。

そして筒井道隆目当てで見ていた『あすなろ白書』。筒井道隆よりも取手くん(←木村の役)が話題になっちゃって、複雑な気分だったなー。

大体ここら辺でキムタク人気上昇。

そんな感じで木村拓哉のドラマは大体見ていた。一番好きなのは『ギフト』。

『眠れる森』で、「ちっ結局いい役なのかよ」って思った記憶がある。昔の殺人事件の犯人が誰かわからない、出る人出る人みんな怪しい。ストーカーチックな振る舞いだった木村拓哉が、実は真犯人から中山美穂を守ってたみたいな展開がね、すごくがっかりだったんだ。犯人やれよ!って。カッコよくて頼りになる役しかしないのかよって、この時思った。

多分そこから、なんとなく嫌いになっていったと思う。

「この子一般社会じゃやっていけないよね。芸能界に入って良かった。中居君はどんな職場でもそれなりにやれただろうけど、この子は無理」
と友達と話したのを覚えている。なぜそんな話題になったのかもわからないけど、木村拓哉は社会人として普通の立ち居振舞いは出来ないだろうと二人で納得した。

時期は二十代前半くらいかな?偉そうなこといって、社会人としての立ち居振舞い、私も全然出来ませんでしたけどね!

で、気がつくと、大嫌いになってた。木村拓哉の作品で最後に見たのは『HERO』一期。

何が決め手だったのかはもうわからない。ただ、嫌いで嫌いで、早く消えろと思ってた。


でもここ最近の叩かれ方は想定外だ。

私が嫌おうとどうしようと、木村拓哉はスーパースターだった。昔ほどの人気はないにせよ大スターだった。容姿も衰え人気も翳り、それでも気を使われ誉めそやされていい気になってる滑稽な、裸の王様だった。年を取って一線を退いても、偉大なキムタク様であり続けるのだと思ってた。庶民共が「アイツ裸だぜ」と舌を出していることに気付かないバカな王様で生涯を終えるのだと思ってた。


木村拓哉が裏切り者とそしられる、こんな事態は想像したこともなかった。

他の四人が今後どうなるかはわからない。事務所は辞めるんだろうな。暫くブランクはあくかもしれないけれど、でも吾郎ちゃんと草なぎは俳優として変わらず活躍するかもしれない。慎吾は芸術方面に行くかもしれない。中居くんはなんでもやれすぎて想像つかないけど、それぞれ充実して過ごしている未来も見えない訳じゃない。

でも木村拓哉だけは、現在のこの状況をリカバリできる気がしない。噂されている通り、事務所の名目上の役員になって、給料という名のお小遣いを貰って引きこもるしかない。


ここ数日本当か嘘かわからないいろんな情報が飛び交っていて、面白げな見出しに皆が飛び付いてあーだこーだ言っている。こんな悪し様に罵られる木村拓哉が見たかったわけじゃない。これじゃない。こんな終焉ってありなのか。

スターは事務所の大切な商品じゃん!自分で壊してどうするのさジャニーズ。バカじゃないの。